本日は玉野児島倫理法人会。講師は藤田神社の宮司である今井伸さん。藤田神社での開催。藤田神社は普通に考えるとありえない神社です。豊受大神と大國主大神がともに祀られているのです。伊勢と出雲の神が祀られている珍しい神社。歴史は新しい神社ですが由緒も興味深いです。
さて、今日の講話を聞いて思ったのは、宮司は「再生請負人」だなということ。
神社の家系に生まれなければすごい社長になっていたかもしれません。
今井氏の経験は
現代の神社経営のあり方に
多くの示唆を与えてくれる。
岡山県では
神社の仕事だけで
生計を立てられるのは
全体の1割程度だという。
そんな中、今井氏は
独自の取り組みによって
藤田神社を神社業務だけで
運営できる体制に導いた。
その成功の鍵は
人と人をつなぐことにあった。
まず、今井氏は神社の基本である
「清浄」を徹底した。
毎日欠かさず掃除を行い
参拝者を気持ちよく迎える
環境を整えた。
これは単なる清掃ではなく
神社の品格を保ち
人々の心に響く空間を
作り出す重要な取り組みである。
次に、積極的に
地域とのつながりを深めた。
青年会を組織し
地域の人々と共に
神社の運営に携わる
仕組みを作った。
これにより
神社は単なる宗教施設ではなく
地域の人々が集い
交流する場となった。
酒を酌み交わしながらの語らいは
時に喧嘩も生むが
それも含めて深い絆を
育む土壤となった。
しかし、今井氏の道のりは
平坦ではなかった。
誤解や中傷に遭い
逮捕されるという苦難も経験した。
しかし、その経験が
逆に人々の支持を集める結果となり
神社と地域の絆を
より強固なものにした。
これらの経験を通じて
今井氏は人々の心の問題にも
目を向けるようになった。
精神科医との連携を図り
宗教者としての立場から
心のケアに取り組んでいる。
これは、現代社会における
神社の新たな役割を示唆するものだ。
神社経営の成功は
単に参拝者数や
収入の増加だけでなく
地域との関わりの深さにある。
今井氏は、常に笑顔で人々を迎え
誰もが気軽に立ち寄れる
雰囲気づくりを心がけている。
また、様々な場所に出向き
多様な人々と交流することで
新たな縁を紡いでいる。
このような取り組みは
神社を単なる宗教施設ではなく
地域の歴史と文化を
体現する場所として再定義している。
藤田神社の場合
藤田伝三郎の事業に
由来する歴史的背景を持つが
現在は地域に根ざした
神社として機能している。
今井氏は
この歴史を大切にしながらも
現代的なニーズに応える
神社のあり方を模索している。
神社の再生は
地域の再生につながる。
神社運営も会社経営も同じだと思った。
地域にとって、人々にとって
なくてはならない存在になれば
勝手に繁栄していくのだ。
なくてはならない存在になるには
地域に、顧客の満足を
追求することだ。
シンプルだけど
妥協せず、利他の心を
常時保つのは難しい。
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我を捨てるトレーニングの場。
MS12 玉野児島倫理法人会 2024年9月19日